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tabiato7 in kyu-syu
+-- 帰り道 --+


夕刻前、長府を後にする。寺と土塀と清流と、ツアーで来たらしい観光客の団体が、 傾きかけた日の中に残る。馬にまたがった高杉晋作の像は、風雨で青白くあせていた。

帰りは歩くことにした。なんとなく。バス代節約のためもあって。
この時間なら暗くなる前には帰れるだろう。歩いた方がいろんなもん見れるし。
と思ってスタートした。















1時間後







まだ歩ける。別にたいして見るものはない。人も歩いてない。 海の景色にも飽きたら、自然と鼻歌を口ずさんでいた。BGMが必要だった。 声がだんだん大きくなる。

熱唱。
しばらくそうして歩いた。
















さらに1時間後

















なめてた

なめてかかっていた

遠い。もう疲れた。足が重い。歌も飽きた。バスが何台も追い越していく。
まだですか、関門海峡は。




ふと海の側を見たら、丁度船が一艘、俺の斜め後ろを走っていた。小さめのフェリー。 しぶきを上げるほどの速さではない。徐々に追いついてくる。俺と並ぶ・・・






























思わず走り出していた。歩くのに飽きたら、走りたくなった。きっかけは何でもよかった。 ダッシュしたい気分だった。爽快に。
ひとしきり走って船を数十メートル引き離す。無駄に気持ちがいい。 でも数秒後、ぜえぜえ息を切らす俺を、船はあっけなく抜き去って行った。

もう一時間ぐらい歩いただろうか。関門海峡を歩いて渡り、さらに門司港駅まで 歩き通して電車に乗った頃には、とっくに空は暗くなっていた。


関門海峡大橋下から

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